築古戸建てを賃貸していると、部屋の和室率が圧倒的に高いので、何とかしてその古臭さを感じさせない工夫をしていくことが、大家が行うDIYの1つになってくると思います。和室のDIYに関しては『【和室再生計画】初心者大家さんでも出来る!築古和室を新しい和室にする方法。』で紹介しておりますので、興味がある方は読んでみて下さい。ただ内見の時に、ごく稀ですが前オーナーが大家さんであった場合、退去後の修繕のしやすさと入居付け目的で、全ての部屋を洋室にリフォームしてしまっている中古戸建てに遭遇することがあります。
「そりゃー、やっぱり洋室がいいもん!」と思われているそこのあなた。
たしかに洋室は明るいし掃除もしやすい。欠点が何も見つからない。でも全部の部屋が洋室じゃなくてもなぁ。
そうなんです。実は和室、というよりも畳の需要が結構あるんですよね。夏は涼しいし冬は温かみもあって畳の上でくつろぐと落ち着きます。せめて1室は畳部屋があっても良い。洋室のフローリングに畳を置くだけでも良いいんですが、どうせなら和室っぽくしたい。ということで、今回は洋室を『和室風』にDIYします。
当ページは、洋室をあえて『和室風』にDIYする方法についてご紹介していきます。あくまで個人大家のオリジナル手法であり、これが正解なやり方というワケではありませんので、一人の個人大家の実践例を「こんな方法してる奴もいるんだ」という気持ちで、娯楽の一部として楽しんで読んで頂けたら幸いです。
当DIYはかなり前に行ったDIYでビフォー画像を用意できなかった為、同じ家の別の洋室で比較していることをご了承ください。では早速、DIY後の部屋を見てもらいましょう。


洋室を完全に和室に変えるには、相当大規模なリフォームが必要になってしまうので、あくまで目的は和室の雰囲気を出すことです。どうでしょうか。ぱっと見は『和室』っぽくなったのではないでしょうか。
今回のDIYは、壁に板の要素を加えて、窓を障子風にして、床に畳を敷いてみました。これでなんとなく和室で過ごしている様な感覚は得られます。ただよーく見ると普通に洋室です。
予算ですが、6帖=20万円以内です。
特に難しいDIYは無く、ほとんど物を取り付けるだけなのですが、購入する商品が多いため結構予算が必要になります。
では、洋室に和室感を出すためのDIYの内容を紹介していきます。
洋室を和室っぽくするためのDIY 4選
- 壁に木目調のインテリアクロスを貼る
- カーテンを障子風スクリーンに変更
- 洋風の吊下げ照明を和風の吊下げ照明に変更
- 床にユニット畳を敷く
当ページでは施工後の画像や必要備品、予算をメインで紹介していきます。各DIYの詳細は、内容別に個別ページでご紹介していきます。
ではそれぞれのDIYの内容を紹介していきます。
壁に木目調のデザインクロスを貼る
壁紙の上から木目調のインテリアクロスを貼ることで、古風な部屋の雰囲気を演出します。
準備するもの
- 木目調インテリアクロス
- ソフト巾木
- 木目平板
- 両面テープ
では、施工手順を解説していきます。
DIYの手順
壁に木目調のデザインクロスを貼る
壁の下からインテリアクロスを貼りますが、その際少し(2cm程度)下からスペースを開けて貼っていきます。裏面の保護フィルムを少し剥がして、端に合わせて貼ります。フィルムを剥がしながらインテリアクロスを張り付けていくのですが、中に空気が入ってしまった場合は、プラスチックのヘラなどでクロスを傷つけないように、中心から外側方向に空気を抜いていきます。
次はソフト巾木を貼ります。加工も簡単でカッター等で簡単にサイズを合わせることが出来ます。裏が粘着加工になっているので、剥離紙を剥がして貼り付けます。壁紙の一番下の少し開けておいたスペースとインテリアクロスを覆うように貼ることによって、インテリアクロスの下からの剥がれを防止する効果があります。
最後に木目平板に両面テープを付けて貼り付けます。こちらは強度がある為、ノコギリなどで必要サイズにカットします。貼り付けたインテリアクロスの上部と壁紙を覆うように貼り付けることで、インテリアクロスの上からの剥がれを防止します。これで壁側のDIYは完成です。




予算の目安 (6帖)
- デザインクロス:約8メートル分=約28,000円
- ソフト巾木:約8メートル分=約8,000円
- 木目平板:約8メートル分=約4,000円
作業時間の目安 (6帖)
- デザインクロス張り付け作業:約2時間
- ソフト巾木張り付け作業:約30分
- 木目平板張り付け作業:約30分
カーテンを障子風スクリーンに変更する
カーテンはそのままだとかなり洋室感が強いので、障子風スクリーンに付け変えることによって、窓側の和室感を演出します。
準備するもの
- 障子風スクリーン
では、施工手順を解説していきます。
DIYの手順
カーテンを取り外し、障子風スクリーンを付ける
カーテンは取り外しますが、カーテンレールはそのまま活用します。障子風スクリーンはいくつか取付方法がありますが、既存のカーテンレールを利用する方法が最も簡単に取り付けることが可能です。取付方法は説明書等でご確認ください。


予算の目安 (6帖)
- 障子風スクリーン:窓2つ分=約100,000円
作業時間の目安 (6帖)
- 障子風スクリーン取り替え作業:約30分
洋風の吊下げ照明を和風の吊下げ照明に変更する
和風の照明に付け変えることによって、天井の和室感を演出します。
準備するもの
- 和風の吊下げ照明
- 脚立
では、施工手順を解説していきます。
DIYの手順
元々ついている照明を取り外し、和風の吊下げ照明を付ける
天井作業なので脚立などを使って取り替えます。電気機器を取り替えの際は、感電防止の為必ずブレーカーを落として作業してください。


予算の目安 (6帖)
- 和風の吊下げ照明:1つ=約5,000円
作業時間の目安 (6帖)
- 和風の吊下げ照明取り替え作業:約10分
床にユニット畳を敷く
フローリング床を畳にすることで、和室で過ごしている様な感覚を得ることが出来ます。
準備するもの
- ユニット畳
- 木材
では、施工手順を解説していきます。
DIYの手順
床に半畳のユニット畳を敷きつめる
本来の和室は畳のサイズに合わせて設計されていますので、畳が床にしっかりとはまりますが、洋室に無理やり畳を敷いても必ず隙間が出来てしまいます。まずは半畳サイズのユニット畳を、端を合わせて置けるだけ敷きつめていきます。
隙間を木材で埋める
反対側の端に隙間が出来るので、隙間の大きさに合わせて木材用意します。僕はホームセンターで安価で売られている1×4(ワンバイフォー)材を使っています。有料(ワンカット数十円)で木材カットしてくれますので、サイズを測って行けば自分でカットする必要はありません。。サイズ合わせした木材は、怪我防止の為に少しやすりがけして表面と角を滑らかにします。その後に防腐の為に保護塗料で塗装してください。




予算の目安 (6帖)
- ユニット畳:半畳×12枚=約50,000円
- 1×4材:3本=2,700円
作業時間の目安 (6帖)
- ユニット畳敷作業:約10分
予算の合計
それでは、洋室をあえて『和室風』にしたときの予算の合計を計算してみます。
和室風1室にかかるDIY予算の合計 (6帖)
- デザインクロス張り等:約40,000円
- 障子風スクリーン付け:約100,000円
- 和風の吊下げ照明付け:約5,000円
- ユニット畳敷き等:約52,700円
- その他の備品(やすりや両面テープなどの消耗品等):約10,000円
合計:約197,700円
この合計には、工具や道具などは含まれていません。
まとめ
今回、算出してみた予算の合計が20万円近くになってしまいましたが、このDIYはかなり前に行った内容なので、当時は用意したインテリアクロスと障子風スクリーンの値段がこんなに高額では無かった記憶があります。現在販売されているもっと安価な商品を使ってDIYすれば、おそらく10万円程度で和室風に施工できると思います。大家としては洋室のまま賃貸募集しても和室風にDIYしても、入居率が変わるといったことはあまり無いです。かなり自己満足のDIYになってしまいますが、資金に少し余裕があって、いろんなDIYを練習してみたい方やDIY自体が好きな方が、楽しみ目的でチャレンジしてみるのもいいかもしれません。
また他の記事では、今回ご紹介したDIYを内容別に詳しく解説していきますので、大家さんを始めたばかりの方や、DIYに興味がある方にとって、当ブログが少しでも参考になれば幸いです。