【DIY好き必見!】和室を洋室化するDIYの方法4選。

修繕・DIY

過去の記事でも何度か取り上げましたが、築古戸建ての貸家、圧倒的に和室率が高いので、僕がよく使う和室の再生方法として『【DIY好き必見!】古い和室をキレイな和室に再生する方法4選。』というDIYをご紹介しておりますので、興味がある方は一度読んでみて下さい。

ただこの方法は、ボロ和室→キレイな和室にしているだけなので、結局和室のままです。やっぱり和室→洋室にすることが出来れば最高だと思いませんか。

「よし、和室をDIYで洋室に作り変えちゃおー!」と思ったそこのあなた。

和室を完全に洋室に造りかえるには、天井材の張替え・壁を真壁から大壁に変更・床は根太や断熱材で下地を造りフローリン仕上げ・収納や建具の変更といった部屋全ての工事が必要になってきます。ベテランの大家さんの中には、そんな事まで出来てしまう方もいらっしゃいますが、僕のDIYは日曜大工レベルなのでとてもそんな技術はありません。だったらどうするか?天井・壁・扉は色を変え、床だけは少し工事を施して、限りなく和室を洋室に近づけるDIYを行っていきます。

当ページは、和室を『洋室化』するDIYの方法についてご紹介していきます。あくまで個人大家が自身の貸家に対して行っているDIYであり、大工が行うような『和室を洋室に変更するリフォーム』ではありませんので、一人の個人大家の実践例を「こんな方法してる奴もいるんだ」という気持ちで、エンターテイメントとして楽しんで読んで頂けたら幸いです。

また、当DIYは現在施工したものではなく、過去に行ったDIYで、作業の詳細画像を用意できないことをご了承ください。

では早速、ビフォーアフターを見てもらいましょう。

どうでしょうか。隣のダイニングと繋ぎ合わせることにより『LDK』に仕上がっているのではないでしょうか。

今回のDIYは主に、天井と壁と扉をペンキで塗装し、床にクッションフロアを敷いただけです。これでかなり違和感なく洋室のダイニングと一体化していると感じます。ただよーく見ると、元和室側の形状は床以外ほとんど変わっていません。

8畳の和室を完全に洋室に造り変える工事を業者に依頼した場合、約100万近くの見積もりになってくると思いますが、今回ご紹介する和室の洋室化計画は、予算がなんと10万円程度です。

しかも特に難しいDIYは行っておらず、1部業者への依頼が必要ですが、初心者大家さんでも簡単に施工することが出来る内容となっています。

では、和室を洋室化するためのDIYの内容をご紹介していきます。

和室を洋室化するためのDIY 4選

  • 天井を塗装する
  • 壁側を塗装する
  • 扉を塗装する・押し入れにアコーディオンドアをつける
  • 畳を撤去して、クッションフロアを貼る

当ページでは施工前後の画像や必要備品、予算をメインで紹介していきます。

ではそれぞれのDIYの内容を紹介していきます。

天井を塗装する

和室特有の木目の天井をホワイト塗装することで、洋室の壁紙天井の様な雰囲気を演出します。

準備するもの

  • 刷毛
  • ローラー刷毛
  • 容器
  • テープ付き養生シート
  • 脚立
  • アクどめシーラー
  • ペンキ塗料
  • ビニール手袋
  • 雑巾 など

では、施工手順を解説していきます。

DIYの手順

天井にアクどめシーラーを塗る

古い天井にはヤニや汚れが染みこんでおり、そのまま白い塗料で塗装するとアクが浮き出てきてしまいます。そこで下地にアクどめシーラーを塗ることによって、アクや汚れが染み出てくることを防止するとともに、白塗料の付着性を高める効果も期待できます。

アクどめシーラーは液体なので、ペンキ塗装と同じ要領で塗ることが出来ます。では塗装していく下準備をしていきます。

まずは窓ガラスや床の上にペンキが付かない様に、マスキングテープやテープ付き養生シートで保護していきます。

養生が出来たら、天井にアクどめシーラーを塗っていきます。脚立を使って、天井の端と角は刷毛で塗り、面はローラーハケを使うと、より早くキレイに塗ることが出来ます。和室の天井板は重なり合ってる継ぎ目に溝があるので、細い刷毛か筆を使うときれいに溝も塗ることが出来ます。

アクどめシーラー塗装後は、1日ほど乾燥させると上から白ペンキで塗装することが出来るようになります。

天井にペンキを塗る

次はペンキで天井を塗装していきます。塗り方はアクどめシーラーと同じで、しっかりと木版の溝も塗っていきます。色は真っ白では汚れが目立つので、オフホワイトなどがオススメです。

天井塗装の際、廻り縁に白の塗料が付着してしまっても、後からブラウン塗装するので、気にせず塗っていきます。

一度塗りでは色が綺麗にのらないので、乾燥後に二度塗りします。塗装面が完全に乾燥したら、天井のDIYは完成です。

予算の目安 
  • アクどめシーラー1ℓ×1個=約3,000円
  • ペンキ塗料1.6ℓ×1個=約2,500円

作業時間の目安 

  • マスキング・養生作業:約30分
  • アクどめシーラー塗装:約1時間 
  • ペンキ塗装:1度塗り約1時間+2度塗り約1時間 計約2時間

塗装が乾燥する時間を考慮する必要がありますので、最短で行っても養生とアクどめシーラー塗装で1日、ペンキ塗装二度塗りで1日の計2日は必要になってきます。

壁側を塗装する

この部屋の和室壁は砂壁なのですが、なぜか1部に砂壁の上から壁紙が貼られていました。ほとんど剝がれかけていたので、おそらく砂壁に何の下処理もせずに壁紙を貼りつけ、壁紙が無い所はすでに剥がれてしまったのだと思います。下処理さえすれば壁紙を張れなくもないのですが、予算と技術的な問題と、数年後には剥がれてくる心配があるので、僕は塗装を選択します。

準備するもの

  • 刷毛(ハケ)
  • ローラーハケ
  • 容器
  • マスキングテープ
  • テープ付き養生シート
  • 脚立
  • 砂壁おさえ剤
  • ペンキ塗料
  • ビニール手袋
  • 雑巾

では、施工手順を解説していきます。

DIYの手順

砂壁に砂壁おさえ剤を塗る

まずは1部だけ張ってあった壁紙を剥がしてしまいます。砂壁はこのままでは、壁紙はもちろん、ペンキも塗ることも出来ませんので、砂壁おさえ剤を使って下地となる砂壁を固めます。

砂壁おさえ剤は液体なので、アクどめシーラーと同じ要領で塗ることが出来ます。では塗装していく下準備をしていきます。

まず砂壁に砂壁おさえ剤を塗っていきます。砂壁おさえ剤は透明の液体で、初心者にも扱いやすくなっています。今回は洋室化するために柱や窓枠も後から塗装していきますので、特にその部分に対してマスキングの必要は無いので、はみ出すことを恐れずに塗装していきましょう。

砂壁おさえ剤は塗装後1日ほど乾燥させると、砂壁を触ってもボロボロ落ちなくなり、ペンキで塗装出来るようになります。

砂壁と柱にペンキを塗る

白ペンキで砂壁と柱を塗装していきます。塗料は水性カベ用で無臭のつや消しを選んで下さい。天井と同じくオフホワイトの塗料がオススメです。和室の砂壁塗装と違い、今回は壁全体をホワイト塗装して洋室化するので、柱と砂壁の境界も気にせず同じ塗料で塗っていきます。廻り縁と窓枠、巾木は後からブラウン塗装するので、白塗料が付着しても気にしなくて大丈夫です。一度塗りでは色が綺麗にのらないので、乾燥後に二度塗りします。

白の塗料が完全に乾いたら、廻り縁・窓枠・扉枠・押し入れ枠の木枠部分をブラウン塗装していきます。この際、ホワイト塗装した壁面に茶色塗料が付かないように、マスキングテープを使って養生してください。

塗装が完全に渇く前にマスキングテープを剥がしていき、茶色塗料が完全に乾燥したら、壁側のDIYは完成です。

なぜかこの部屋の窓枠には、障子とカーテンレールが設置されてありましたが、洋室化に伴い障子は必要無くなるので破棄し、カーテンレールはそのまま活用します。

予算の目安 
  • 砂壁おさえ剤2ℓ=約2,500円
  • ペンキ塗料1.6ℓ×4個=2,500×4=約10,000円

作業時間の目安 

  • マスキング・養生作業:約30分
  • 砂壁おさえ剤塗装:約4時間
  • ペンキ塗装:一度塗り約4時間+二度塗り約4時間 計約8時間

この作業も塗装が乾燥する時間を考慮する必要があります。最短で行っても養生と砂壁おさえ剤塗装で1日、ペンキ塗装二度塗りで1日の計2日は必要ですので、作業時間の短縮の為に、前述の天井塗装と同時進行すると、効率が良いと思います。

扉を塗装する・押し入れにアコーディオンドアをつける

この部屋の和室扉には表面に襖紙が貼ってあったのですが、半分破れており、全体的に汚れも酷かったので、思い切って襖紙は全部剥がしてしまい、扉全体をブラウン色に塗装し、洋室扉に近づけてみました。

押し入れは襖が無くなっていたので、代わりにアコーディオンドアを取り付けることで、クローゼットに近づけてみました。

準備するもの

  • 刷毛(ハケ)
  • ローラーハケ
  • 容器
  • マスキングテープ
  • テープ付き養生シート
  • ペンキ塗料
  • ビニール手袋
  • 雑巾
  • 脚立
  • アコーディオンドア
  • 工具

では、施工手順を解説していきます。

DIYの手順

扉にペンキで塗装する

まずは扉を塗装する前に、襖紙をキレイに剥がし、出来る限り汚れを取っておきます。次に木枠や丁番、床に塗料が付かないように、マスキングテープと養生シートで保護します。

準備が出来たら、扉を窓枠等を塗って余った茶色の塗料でブラウン色に塗装していきます。キレイに仕上げるために二度塗りします。塗料が完全に乾燥すれば、扉は完成です。

押し入れにアコーディオンドアを取り付ける

アコーディオンドアはカーテンと同じように、レールで開閉できる仕組みとなっています。レール自体はプラスチック製なので、のこぎりで押し入れの幅の長さに合わせて調整し、ビスで押し入れの上部に取り付けます。

ちなみに、押し入れ上部の小さい観音開きの襖は使えそうだったので、業者に襖の張替えだけ依頼しました。

予算の目安 
  • アコーディオンドア=約8,000円
  • 襖張り替え×2枚 (業者依頼) =約1,500円×2=約3,000円

作業時間の目安 

  • 扉の塗装:約1時間
  • アコーディオンドアの取り付け:約30分 

畳を撤去して、クッションフロアを貼る

最後に、畳の床をフローリング調のクッションフロアで洋室化していくのですが、隣のダイニングとの関係上、少し強引な手段をとっていますので、全ての和室に適応している方法では無いので、あくまで参考程度にしてください。

前述でもお伝えしましたが、元はこの和室の隣にダイニングがあり、それぞれ別の部屋でしたが、和室を洋室化してダイニングと一体化して『1室のLDK』を造ってみました。

準備するもの

  • クッションフロア
  • クッションフロア用接着剤
  • はさみ
  • カッター
  • ロングものさし
  • コーキング剤
  • 刷毛(ハケ)
  • マスキングテープ
  • ペンキ塗料
  • ビニール手袋
  • 雑巾

では、施工手順を解説していきます。

DIYの手順

業者に畳の撤去とべニア板で下地造りを依頼する。

床に関しては、以外は概ね業者に依頼しました。

まずは畳とダイニングとの境界の敷居レールを撤去してもらいます。本来はその畳の厚み分、根太や断熱材で底上げするのですが、この部屋の場合、畳を撤去した底とダイニングの床が同じ高さになっていたので、強行手段になりますがその高さでクッションフロアを貼って繋ぎ合わせます。

和室側の畳を撤去した後の床は、そのままクッションフロアが貼れる構造にはなっていないので、業者にベニヤ板で下地の補強と、クッションフロアが貼れる状態にしてもらえるように依頼しました。

巾木を塗装する

床の下地が出来たら、クッションフロアを貼る前、残っている茶色塗料を使って巾木をブラウン塗装しておきます。ホワイト塗装した壁面だけ塗料が付かないようにマスキングテープで保護しておきましょう。床にはクッションフロアを貼るので、塗料が付着しても問題ありません。

クッションフロアを部屋のサイズにカットする

床はあらかじめ木くずやゴミなどが無い状態にしておきます。ダイニング側の古いクッションフロアもこの時点で剥がしておきます。事前に貼る部屋のサイズを測っておき、それより少し大きめのクッションフロアを用意します。一つでサイズが足りない場合は二つを繋ぎ合わせますが、フローリング調の場合は縦に木と木の繋ぎ目があるので目地に沿って繋ぐとキレイに合わせることができます。

部屋より少し大きめにカットしたクッションフロアを部屋の床に置きます。そうすると端が少し浮いた状態になるので、床と壁の角に向かってクッションフロアを押さえながら、余分な部分をはさみやカッターで少しづつカットしていきます。床と壁の境界に完全に押しこめる様になったら、境界の角に大きめの物差しを合てがい、カッターで境界に沿ってクッションフロアを全てカットしていきます。素人が行うと大体カット面が粗くなってしまいますが、最終的に壁との境界はコーキング剤で埋めますので気にせずDIYを勧めましょう。

クッションフロアを床に張り付ける

床に敷いたクッションフロアを半分めくり、クッションフロア用接着剤を床に塗っていきます。ヘラで床に均等にまんべんなく塗っていきます。次にめくっていたクッションフロアを元に戻し、もう半分も同じ作業で接着剤を塗っていきます。全面に接着剤を塗ることが出来たらクッションフロアをローラーや足踏みで圧着していきます。はみ出た接着剤は雑巾でふき取ってください。2枚のクッションフロアを繋ぎ合わせた場合は、繋ぎ目をシームシーラーで接着します。

壁とクッションフロアの隙間にコーキング剤を塗る

壁と接するクッションフロアのカット面を目立たなくすることと、端から剥がれにくくする目的で、壁とクッションフロアの隙間をコーキング剤で仕上げます。

クッションフロアの接着剤とコーキング剤が完全に乾燥したら床のDIYは完成です。

予算の目安 (8畳+ダイニング)
  • 畳8畳撤去+ベニヤ板下地工事+敷居外し (業者依頼) =約50,000円
  • クッションフロア:8帖+ダイニング=約20,000円
  • クッションフロア接着剤:3kg×1個=約2,500円
  • コーキング剤:500ℓ×1個=1,200×1=約1,200円

作業時間の目安 (6帖)

  • クッションフロアカット作業:約2時間
  • クッションフロア接着作業:約2時間 
  • コーキング作業:約30分

予算の合計

それでは、今回の和室を『洋室化』DIYの予算の合計を計算してみます。

洋室化にかかるDIY予算の合計 (業者見積込み) 

  • 天井塗装:約5,500円
  • 壁面塗装:約12,500円
  • 扉塗装、襖の張替え、アコーディオンドア取り付け:約11,000円
  • 畳・敷居撤去、下地補強工事、クッションフロア張り:約73,700円

合計:約102,700円

この合計には、工具や道具などは含まれていません。

まとめ

実はこの和室のDIYを行う前に、工務店に正規の洋室変更工事の見積もりを出してもらったのですが、余裕で100万円を超えていました。とても依頼できる金額ではなかったのですが、どうしても洋室化して隣のダイニングと繋げたかったので、知恵と勇気を振り絞った結果、ほぼ自分自身でこのDIYに挑戦してみることに決めました。かなり強引なやり方なので、この内容を丸々業者に依頼しても受けてくれないと思います。

天井や壁は同じ塗料で上塗りすれば簡単に傷や汚れを補修できますし、施工後10年経過しましたがクッションフロアも剥がれる事もなく、現在も賃貸し続けてくれています。もちろんこの部屋に関してのクレームは今まで一度もありませんので、結果的には、元の部屋より過ごしやすいLDKを造ることが出来たのでDIYして正解だったと思っています。

また他の記事では、僕がチャレンジしてきたDIYを、それぞれ個別の記事で解説していきますので、大家さんを始めたばかりの方や、DIYに興味がある方にとって、当ブログが少しでも参考になれば幸いです。

ハウジングバザール

つじやん

何か自分にも出来る副業は無いかと思い立ち、知識ゼロで大家さんを始めました。あれから10年、今までの体験を基に、これから大家さんを目指される方にとって参考になる情報を発信していきます。

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